serendipity-days

世界の片隅にひっそりと、素敵な偶然への遭遇

上橋菜穂子 鹿の王

ハードカバーはどうしても重いので、文庫が出るまで待っての購入。

「鹿の王」と題があるものの、読み進めていくと鹿の王より「犬の王」の方がウェイトが大きかったかと・・・

 

鹿の王とは・・・

鹿は親兄弟、仲間を助けるために自分の命をなげうってでも強敵に挑み、そして仲間を逃がす・・・そう言う事が出来るのは生半可な力を過信している者ではなく、命を粗末にしかっこつけている者ではなく、本当に実力があるツワモノだけがするもので、力が無い物はそんなことをする必要がない。と言うより出来ない。そういう生き物なんだと。なので出来ないことはするな。命を大切にしなさい。とそんなような話が後半に出てきており、鹿の王にいつなるんだ?鹿って・・・?とそれが出てくるまでは謎解き的な感じで読み進めておりました・・・生きざまの話だったのか・・・

 

守り人シリーズと似通った異世界の話で、時代や背景なども守り人シリーズを彷彿とさせており、似た者シリーズの一環として読むことが出来るかと思います。

あの世界観を読みたい方にはお勧めです。

 

最後の終わり方の感じ方は人それぞれですが、個人的には読者にお任せかぁ~い・・・と少し残念。あの後主役交代じゃなくてしっかり見届けての、続編「鹿の王 水底の橋」につないで欲しかった気がしますが、文庫が出たら読んでみたいと思います。

 

鹿の王はアニメ映画化が決定しているそうで、そんな画風で声優はどうなるのでしょうか・・・思い返してみると主人公のヴァンはナウシカのユパ様を彷彿とさせますね。