serendipity-days

世界の片隅にひっそりと、素敵な偶然への遭遇

関ヶ原

最近映画館への足が遠のいてしまっており、せっせか撮りためたTV放映の映画を見る機会が増えてきた・・・やはり正月は長編時代劇!

岡田君主演の関ヶ原を見てみました。

 

歴史上の嫌われ者の石田三成を主軸とした関ヶ原の合戦へ突入する少し前と、終わった後が描かれています。かなりの方言が多様されているのと聞き取りずらいと書かれていいたので、字幕付きで見ましたが字幕で見てよかったです。かなり理解度高まりますので、家で見るなら字幕をお勧めします。

 

さて、石田三成・・・なぜ関ヶ原の合戦へと突入したのか。この映画の石田三成は私利私欲のためではなく、あくまでも「正義」を貫き通した人物として描かれております。

若かりし頃に豊臣秀吉が目指した天下泰平の世を作るという目的を、幼少期から傍で見ており、その思想を誰が受け継ぐのか・・・自分しかいないと。

徳川家康との攻防もなかなか抜け目なく、だが時代と人は徳川へ・・・少しずつ少しずつ豊臣・石田から離れていく武将たち。攻防しつつの石田三成。一人右往左往しながらの奮闘ぶりに見ていて少々切なさを感じました。切ない演技は岡田君の醸し出せる技でしょうか。

反面徳川家康の腹黒さが際立ち、流石役所広司。こちらも負けておりません。260年もの太平の世を作り上げた始祖。あまり嫌われるような描かれ方をされない徳川家康ですが、この映画は腹黒さ抜群の人物として描かれており、相対する人物描写を描くことにより、石田三成の潔さを浮き彫りにしているそんな作品でしょうか。

 

ちなみに石田三成は謀反人として処刑されるが、娘は秀吉の妻ねねの養子となっており、生きながらえていたりと、一族全員の血筋が絶えているわけではないのが歴史の不思議なところです。

 

【基本情報】

制作:2017年

国:日本

主演:岡田准一役所広司

原作:司馬遼太郎